2004-06-01から1ヶ月間の記事一覧

出会い系哲学

今日も引き続き、九鬼周造の「偶然性について」から。でも今日はちょっとだけ。。。前回の話では、九鬼の偶然性についての分析をモチヴェートしたのが実存哲学との関係であったことを書きました。で、今回はもう一方の極、他者との出会い、という側面を足し…

九鬼周造の「偶然性について」

こうだらだら暑いと、生来の怠惰さがよりいっそう顕著になり、さらにいっそうだらだらと暮らしてしまう今日この頃。こうなると、あ、偶然、と思えるような瞬間はかけらもなく、毎日は鉄の必然性で進んでいきます。そんなわけで、今日は九鬼周造の「偶然性に…

回転レボルバー

新茶、蛍、初夏満載な今日この頃です。新茶、というには若干遅いといえば遅いのですが、ちょいと奮発してみました。新茶の香りは、柔らかい夏の空気の香り。よいものです。蛍はといえば、どうせイベント用に放されたものたちの残党なのだろうとは思いますが…

貧乏学生

今回は、久々に読書会の記録から。ラカンのセミネール第17巻、 LacanのL'Envers de la psychanalyse, p.170〜ですね大学のディスクールでは、エージェントとしての知が、他者としての対象aに話しかけます。対象aはなんでしょう?学生だ、とラカンはいいます…

このこどこのこ

日本の民俗学の創始者にして泰斗柳田国男先生の御説によると、親と子という言葉は、じつは親分子分の意味の方が先なのだ、ということです。(それにしても出典はどこだろう。探さなきゃ) まあ、原典を読んでいないのでせんせいがどのような家族形態を前提とし…

パンと見せ物を

20世紀の音楽、それはやはりロック、電気音楽・・・というふうに考えていくと、それはなにやら示唆的です。18世紀までの音楽が持っていた、共鳴音の豊かさ、倍音の豊かさ、そしてその共鳴を伝えあうことから、音楽はおおきく変遷します。強烈で反復的な振動…

モグラの伝言

ネットの世界では、いろいろなものが無料です。というか、無料でした、というべきでしょうか。 理由はいろいろあるのでしょうが、まあ、元々が学者さんのネットワークだから、というのは大きな事です。学者さんは自分の名前が出典として記載されてさえいれば…

愛は陽を受けて笑う小石

L'amour est un caillou riant dans le soleil (ラカン『エクリ』508ページ)誰の句なのか、知らないのです。一応ラカンの研究者なのに。。。 とはいえ今日はその話。 あまり行儀はよくないのですが、この陽気、泉川に足を浸してぼおっとしながら、ころころと…

こうもり傘とミシンと・・・

初夏の陽気を通り越して、もう夏の草いきれさえ感じさせる今日この頃です。さすがに朝夕はそれでもちょっと肌寒いような空気に思わず一日開けっ放しだった窓の存在に気づかされるわけですが。そんな昼と夜の出会う夕方の何時間かの風は実に素晴らしい、そん…